ずっと長い間言われているのが看護業界の人材不足です。現在も改善されることはなく、今後はもっと深刻化するのではないかと考えられています。看護業界の人材不足の現状はどうなっていて、その解決策はどのようなものが考えられているのでしょう。
2025年までに必要な看護師の数が200万人前後と考えられているのですが、2025年の看護師数は180万人前後と予想されており、20万人前後不足するかもしれないと言われています。ちょうどこの頃、団塊の世代が後期高齢者になり、日本は超高齢化社会になろうとしています。長寿であることは喜ばしいことなのですが、慢性疾患などで日常的に看護を必要とする人が増え、今よりもさらに看護師の需要が高まることになります。
看護師の数はどうなのかというと、ここ10年で約24万人増えています。看護師の数は増えているのですが、日本での看護師の数は諸外国と比べるとかなり少なく、少ない人数で仕事をしているのが現状です。2023年1月現在、看護師の有効求人倍率は2.47倍となっています。国内の平均有効求人倍率は1.29倍なので、看護師の人材不足は深刻と言えるでしょう。過去を遡ってみても、看護師の有効求人倍率が2倍を下回ることはありませんでした。看護師の数が増えていても需要に全く追いついておらず、慢性的に人材不足となっていることがわかります。看護師不足を解消するために取られている対策が、看護師養成の促進や潜在看護師の復職支援、そして職場の定着率が上がるような支援です。政府の対策が功を奏し、人材不足が解消されることが期待されます。